06267 飯顕先生からヴァイオリンの弾き方の基本を教わったので思い出せるだけ書きとめておきます
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下記をFacebookに投稿したところ、反響が大きく、「どんなことを教わったか知りたい」、「私もレッスンを受けたい」、「おすすめいただいた弦を教えてほしい」などコメントをいただきました。飯 顕(いい あきら)先生に問い合わせたところ、レッスンのお問い合わせもOKですし、教わったことをここに書いていいとおっしゃるので、思い出す限り、記事の後に記載します。レッスンのご希望などは、上記リンクから彼に直接コンタクトしてください。shio.iconのブログを見たとおっしゃっていただけばスムーズだと思います。ただし彼は、コンサート、レコーディング、そして大学の授業で飛び回っていることをお含みおきくださいませ。 飯 顕(いい あきら)先生が出演するコンサートのうち、開催日の近いものを2つ貼っておきます。9月17日の公演はshio.iconも聴きに行く予定です。 https://gyazo.com/837be7290a6f5ab7372faab3614104b5https://gyazo.com/f3409c75c4e148e796a2df4cc65e9f64
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塩澤 一洋 8月15日 0:38
生まれ変わった気分。自分じゃないみたい。今日はいい日だ。
朝、150分間、カンボジアの大学教員初心者の教え子たちに法学教育方法論をオンラインで講演したあと、shioを訪ねてきた法学部志望の高校3年生と2時間ほど話しつつ、現役学生たちが行っている自主ゼミに3時間参加してから、友人宅へ。
shio.iconより18歳若い友人のヴィオリストから、小一時間にわたり、ヴァイオリン奏法の基本を教わりました。shio.iconは、3歳から11歳まで習ってやめたあと、大人になってから改めてヴァイオリンを弾き始めて以来、レッスンを受けた経験ゼロ。たま〜にしか弾かないし、適当に弾いているだけだけど、せっかく自分で楽器を作ったので、率直な意見を言ってくれる友人にその自作ヴァイオリンを見てもらおうと持参したら、弾き方まで教わってしまったという次第。 彼が15分ほど僕の楽器を弾き続けたあと、パーツを一つ交換してくださった。「弦が楽器に負けてる」と、その楽器に合う弦を教えてくれたのでその場でオンラインで注文。
大人になって弾き始めて以来30年、自己流で適当に弾いてきた僕が「弓の持ち方教えて」と言うと、その他のキーポイントまで次々伝授。
楽器の構え方、弓の持ち方、指の使い方、弓の使い方、身体の使い方……。
一つ一つ、教わったことを教わったとおりに実行すると、その度に音が良くなる。すごい。教わったことをすべて同時に実践したら、自分が弾いているのではないみたいに美しい音。綺麗に響く。すごいすごい。
そのうえ、楽〜〜に弾ける。
右手が楽。上体が楽。
左手も楽。音程のスポットにサクサクはまる。不思議。
楽〜〜に弾いているのに、楽器がやばいほど鳴る。鳴りすぎる程鳴るので、そのバランスのまま、少し繊細に弾く。すると感動的に美しい音が出る。これを弾いているのは本当に自分なのか?
帰宅しても感動が冷めやらない。たった数十分で、僕をここまで変えた先生の教え方、素晴らしすぎる。「楽器は物理だよ」と、すべての理屈を言語化して伝えてくださった。僕はそれをそのまま忠実に実行しただけだから、すべて先生のおかげ。
極めてレアな感動体験。
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幸いなことにYMCAには上下関係という観念がなく、敬語を使ったら違和感maxだし、年齢を問わずすべてフラットな人間関係なので、彼ともずっと対等なお付き合い。だからこそ、それぞれの個性そのものをお互いにリスペクトしあえる間柄です。 彼から教わったことが値千金であると同時に、オンライン授業の方法、オンデマンド授業のための機材環境とか、Macの操作とか、Scrapboxの授業利用方法など、shio.iconからも情報提供して役立てていただいて、give and give してます。 以下に、彼から教わった内容を思い出しながら書いてみます。おそらくヴァイオリンを弾ける人には極めて基本的な情報なのだと思いますが、shio.iconの理解不足や表現不足があるかもしれません。お許しください。ご不明の点があれば何なりとご連絡ください。
なお、世の中に伝わる各種の奏法はこれらを個人個人の体格に合わせて変化させたものであり、以下の内容がすべての人に妥当するわけではありません。各人の身体にフィットする弾き方を得るには各人に合わせたレッスンを受けることが必要だと思います。
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飯顕先生から教わったこと
楽器のために
ケースにお煎餅用の乾燥剤を入れておくといい
小物入れの中でいい
弦
一般的には
ドミナント
E線だけゴールドブロカット
だけどshio.iconの楽器は弦が負けてるので強い弦がいい
https://gyazo.com/445e74cefd7a1d3dd48be73fbc755129https://gyazo.com/acec4345c2040f184cb2742ad366372a
Tonica
A線
D線とG線はシルバー巻き
E線
Goldbrokat 26ループ
肩当て
4Bの鉛筆あるいは細い蝋燭で糸道の滑りをよくする
右手
中節骨(第1関節と第2関節との間)の肉球(の第1関節側)に弓を引っ掛ける
指は弓に対してほぼ直角(垂直)
中指、薬指、親指の3本を中心にホールド。
親指は中指の裏側に。関節は凸(凹ませない)。
小指は弓に付ける。これも凹ませない。
収まるところがある
楽器の構え方
顎はテールピースの右側
顔の中心が楽器の中心
楽器は45度
胸にも背中にも負担がかからない(負担が均等な)位置。
あごが楽器を迎えに行かない
45度で首の中心に楽器を差し込む
自然に収まる
右腕
力を抜く!!!! コレが普遍的真理(包丁を使うときと同じですね)
腕の重みを弓に乗せる
肩甲骨から動かす(気持ち)
弾き方
弓のキューティクル一つ一つを弦に引っ掛けて弾く
すると鳴るようになる
鳴らしすぎない
新作楽器を鳴らしすぎると、ニスが浮く場合もある。
そこで、同じバランスでより繊細に弾く。
弓を少し寝かすと毛が当たる量が減るので鳴らし過ぎを防げる
左手の指
弦に乗せるだけ
弦と指板の間に紙一枚挟まる程度に
弓のカーボン
ウエットティッシュで拭いていい
弓の張り方
一番細い部分の空間が弓の太さと等しくなるテンションが基本
人によってはもう少し張ってもいい
弓を持ちやすくするために
「つきつきホータイ L」を弓に巻く
コマ
D線とA線に皮を貼ってもいい
あごあてのチンレストレンチの代わりに
クリップの取っ手を取って使う!!
だいたいこんな感じ。
他にもあったと思うので、思い出したら追記します。
掲載した写真は、教わる前。beforeの姿です。
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